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第二章・7
成績優秀で頭の切れるはずの旭が、実は演歌な純愛Ωだったとは。
「苦労してるな、お前」
「苦労なんかしてないよ。愛だもん」
はぁ、と逸朗はため息をついた。
「もういいから、ケーキ食おうぜ」
「あ、持ってくるね」
冷蔵庫から出されたケーキは、二人でちょうど食べきれるくらいの小さなホールだった。
「何でショートケーキ2個じゃないのかな!?」
「だって、この方が雰囲気いいじゃない!」
可愛いサンタの砂糖菓子が乗ったケーキ。
逸朗がナイフを入れようとすると、旭が慌てて止めた。
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