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第二章・11
ぎゅう、と旭の手の力が強くなった。
まったく手のかかるΩだ。
俺は、αだから、こういう優しさで接してあげるんだからな!
それでも、逸朗の胸の中の旭は、いい匂いがした。
(ダメだ! 宮城がこうしているのは、船津先輩のことが好きだからなんだ!)
だから、抱き寄せてキス、とか……、ええい! 俺は何を考えてるんだ!
逸朗は、天井を向いた。
そうでもしないと、沸き上がる感情を抑えられなかった。
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