41 / 153

第二章・13

 食後の後片付けまで一緒にやってくれる逸朗に、旭はさらに好感を持った。 (普通、ここまで気を遣ってくれないよね) 「ごめんね、洗い物までさせちゃって」 「何も。家で結構、やってるから」  それより、と逸朗は顔を上げた。 「電話、鳴ってないか? 俺のじゃないぞ。着信音が違う」 「あ、ホントだ」  ふきんを一旦置くと、旭はキッチンからリビングへ駆けた。  送信は……。 「嘘!? 船津先輩!?」  もしもし、と旭は慌ててスマホを耳に当てた。

ともだちにシェアしよう!