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第二章・13
食後の後片付けまで一緒にやってくれる逸朗に、旭はさらに好感を持った。
(普通、ここまで気を遣ってくれないよね)
「ごめんね、洗い物までさせちゃって」
「何も。家で結構、やってるから」
それより、と逸朗は顔を上げた。
「電話、鳴ってないか? 俺のじゃないぞ。着信音が違う」
「あ、ホントだ」
ふきんを一旦置くと、旭はキッチンからリビングへ駆けた。
送信は……。
「嘘!? 船津先輩!?」
もしもし、と旭は慌ててスマホを耳に当てた。
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