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第三章 罠

 12月25日・クリスマス。  それでも補習で学校に、登校する。  うっすら積もった雪を踏みながら、逸朗は垂れてきたマフラーをかけなおした。  昨日、クリスマスイブに、旭に貰ったプレゼント。  楽しかった、プチパーティー。 「夢なんじゃないか。これ」  まさか俺が、学園一モテるΩの宮城とプレゼント交換したり、二人きりでイブを過ごしたり。  それでも、逸朗の首には温かいマフラーが巻かれているのだ。  これがある限り、夢ではない。  でも……。 『友達が、今から帰るところです』  あの言葉には、まいった。

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