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第三章・2

「船津先輩、来たんだろうな」  そして、二人きりで……。  どきり、と逸朗の心臓は鳴った。  船津先輩が、一人で宮城の家へやって来た、ということは! 「手編みのセーターにクラッと来て、付き合おう、ってなことに!?」  ああ、と逸朗は肩を落とした。  そしてまた、顔を跳ね上げた。 「まさか、そのまま一線を越えた、とか!?」  要するに、エッチしたとか!?  一人で立ち止まったり歩いたり、顔を上げたり俯いたりしている逸朗は、はたから見ると実に変な人だった。  

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