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第三章・6
(今日、改めて宮城と……!?)
(昨日のお詫びを、真柴くんに……?)
イブが半端に終わってしまったのだ。
今日、カラオケにでも行って、ぱあっと……。
逸朗がそこまで妄想した時、教師が現実に引き戻してきた。
「冬期補習のクラス編成、出来たぞ」
出席番号順に、自分のクラスと時間割を受け取りに行った。
逸朗には、特別に励ましの言葉まであった。
「実力はあるんだから、後は努力だ。頑張れ」
「はい」
成績は中の上である、逸朗だ。
もちろん、上の上である旭とは、同じクラスになれない。
(何かこれって、地味に凹むかも)
俺はαだ。
Ωに劣って、どうするんだ!
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