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第三章・7
勉強だ!
冬休みは、勉強三昧で成績アップ大作戦だ!
少しでも、旭と一緒にカラオケに行こうと思った自分が情けない。
それでも、彼のことはやっぱり気になる逸朗だ。
休み時間に、船津が旭を訪ねて1年の教室まで来た時には、胸が騒いだ。
「カラオケ、ですか?」
「そう。二人っきりじゃないけどね。いいかな」
ぜひ宮城と一緒に遊びたい、という友達がいるんだ、と船津は言う。
「どうして、僕と」
「自覚がないなぁ、宮城は。学園のアイドルなのに」
アイドルだなんて、そんな。
でも、船津先輩と一緒にカラオケできるのなら……。
「行きます、僕」
「ありがとう。友達も喜ぶよ」
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