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第四章・7

「さ、じゃあ本番いくか」 「え?」  圧し掛かってくる男を、旭は必死で押し返した。 「口でやれば、放してくれるって……!」 「そんな事、言ったっけ?」 「誰か聞いた?」 「さぁ~?」  騙された。  最初から、約束なんかしてなかったんだ。この人たちは!  やめてください、と願っても、それはこの餓えたケダモノたちの欲情に油を注ぐだけだった。

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