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第五章・2

「僕のせいで、ごめんね」 「いや、別に気にするなよ」  まだ少し、顔色の悪いような旭。  時々、眼をぎゅっと瞑っている。  あの悪夢のような出来事を、思い出してしまうのだろう。 「腹減ってないか。何か、食う?」 「ううん」  でも、と逸朗はキッチンを覗いた。  炊飯器に白米が炊いてあり、卵もある。  雑炊が作れそうだ。 「何か食べたほうがいいぜ。俺、雑炊作ってやるよ」

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