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第五章・4

「さぁ、出来上がり。食おうぜ」 「いただきます」  ふうふうと冷まして食べた雑炊は、とても美味しかった。 「今度、だしを買っておけよな。今日は代用に醤油使ったけど。そしたら、もっと美味くなるぜ」 「うん」  言葉の少ない旭だったが、逸朗は気を悪くすることもなく雑炊をかき込んだ。  時々様子を伺ってみると、旭もちゃんと食べている。 (よかった)  人間、空腹だとろくな考えを持たなくなる。  酷い目に遭った今こそ、お腹は満たしておくべきなのだ。

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