110 / 153

第五章・19

 たっぷりローションを使ってくれるのは、真柴くんの思いやりだろう。  そんな風に、旭は考えた。  僕が、痛くないように。  ありがとう、真柴くん。  くち、と逸朗の先端が、旭の内に挿入った。  怖くない、と言えば嘘になる。  昼間味わった、あの恐怖。  あれからまだ、一日も過ぎてはいないのだ。  だからこそ、旭は眼を逸らさずに逸朗を見た。  真剣な逸朗の表情を、見ていた。 「いいか、嫌になったらすぐに言うんだぞ?」 「うん」  ぐ、ぐぐぅっ、と逸朗が旭の内に挿入ってきた。 「んあ! あぁ、はぁあ!」

ともだちにシェアしよう!