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第六章・10
「思い知ったか、馬鹿野郎!」
残念だったな。
確かに俺は、凡庸なαだ。
勉強は、苦手だ。
だけど、ガキの頃から喧嘩は得意なんだよ!
戦意を喪失して、よろめきながら去ってゆく男たち。
後は……。
「船津」
「真柴くんは、なかなか強いね」
こいつにだけは、負けられない。
静かに近づいてくる船津を、逸朗は警戒した。
だが、この2年生は意外なことを言ってきた。
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