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第六章・11

「真柴くん、組まないか?」 「何?」 「二人で組んで、楽しくやろう。宮城だけじゃなく、他にもいい子はいるよ?」  何言ってるんだ、こいつ。 「セフレは全部で4人いるんだ。真柴くんにも、まわしてやるから。ね?」  だから、仲よくしよう。  ぞっとした。  芯から腐ってやがる、こいつ。  船津が、手を差し伸べてきた。  いや、この手を取ると危険だ。  合気道でもやっていれば、腕一本とっただけでぶん投げられる。 「ヤバい奴だな、あんた」  だから。  完璧に、ぶちのめす。  二度と俺の顔も見たくないくらい、叩きのめす!    逸朗と船津の、一騎打ちが始まった。

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