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第六章・15

「痛い! や、やめッ! あ、あぁあ! うあぁああ!」 「無理やり犯された旭の恐怖を、少しは手前も味わいやがれ!」 「ひ、ひぃい! こんなことして、ただで済むと思って……ぎゃああ!」 「どうなるんだよ、言ってみろよ!」  逸朗は、船津の頭髪をわし掴んで腰を打ち込んでいた。  頭突きで痛む頭の、今度は髪を引っ張られるのだ。  頭がもげるほど、痛い。  それよりキツいのは、真柴に自分が犯されているという事実だ。  許せない。  許されないことなのだ、これは! 「凡庸αの分際でぇ! よくもぉお!」 「威勢がいいなぁ! でも、この有様はどうよ!? 自分より劣るαにヤられる気分は!」  船津のような気位の高いαならば、我慢できない刑罰を逸朗は科していた。

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