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第六章・17

 不本意だが、逸朗は船津の内に射精した。  最後までやっつけて、戦意を完全に喪失させる必要がある。  抜いた後、俺を背後から斬りつけるような気にもならないくらいに。 「格付け、できたなぁ!」 「あ、ひぁ! んんあぁあ! っく、んぅあああ!」  自分でも驚くくらい、大量の精が出た。  出る。  まだ、出る。  びくびくと痙攣する船津を上から見下ろしながら、荒い息を吐いていた。  無我夢中だった。  ここまで。  少しでも仕損じれば、旭に危険が及ぶのだ。  絶対に、負けられなかった。

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