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第六章・18
ようやく放精が済み、逸朗は船津からペニスを引き抜いた。
身づくろいをしながらも、眼は決して船津から逸らさなかった。
ぴくりとも動かない、船津。
仰向けに転がしてみると、白目を剥いて気絶していた。
「趣味じゃねぇけど」
気の毒な船津の姿を、スマホで画像に収めた。
これは、保険だ。
こいつがまた何か企んできた時は、画像を拡散する、と脅せばいい。
遠くに蹴ったカッターナイフは、戦利品としていただいた。
これで、終わったんだ。
何とも後味の悪い男の戦いだったが、旭のためなら仕方がない。
短い溜息をついて、逸朗は旭の待つ校舎へと戻って行った。
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