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エピローグ・13

 そう。  クリスマスプレゼントにセーターをもらえると勘違いしていた俺が、ここにいる。  あの頃の俺は、ずいぶん嫌な奴だったっけ。 『悪いな、一応受け取ってやるよ』  こんな返事を考えてたなんて。  逸朗は、照れ臭そうににっこり笑った。 「ありがとう。すごく、嬉しいよ」  包みは、その場ですぐに解いた。 「ちょ、待って。ここで? 恥ずかしいよ」  旭が、やけに慌てている。

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