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第47話※

 やはり解決策などないか、と俺は頭を悩ませた。  ―――しかし、ふと俺は昨日会った渉の母親の言葉を思い出し、顔に笑みを浮かべた。  ―あるじゃないか。1つだけ、方法が。  親に見捨てられた渉。俺はそんな渉を好きに扱っていいと言われた。  「 そうだ。監禁すればいいんだ 」  なんだ簡単なことじゃないか。  俺の家に監禁してしまえば全てが一気に解決する。  しかも、そうなれば俺はいつでも好きな時に渉とヤれる。そして渉は本当の意味で俺しか頼れる存在がいなくて、もう俺のことしか考えられなくなる。  俺だけを見て、俺だけを求めて、俺だけを頼って...今以上に俺に依存することになるんだ。  そうして予定通り研修期間が終わると同時に渉を捨て...―――  ―――いや、待て。捨てる必要はないか?むしろ捨てるなんてもったいない。別にこいつがいるからといって俺の大学生活に何ら支障をきたすわけでもない。  しかも、理想の人間になるんだ。他の奴になんか渡してたまるか。そこまで仕上げたのは俺。この優越感を他の奴に味あわせるなんて許さない。  ―それじゃあ、ずっと監禁し続けよう。俺が生きている限り、ずっと。  俺が女をつくって、家庭をもって、子供もつくって....そんな未来に関係なく監禁し続けてやる。  渉の存在を嫌がるなら別れて他の女をつくればいい。女ならたくさんいる。  だけど俺だけに執着する人間は渉しかいないんだ。  それに、もしそうなったらひどく渉は嫉妬するに違いない。そうして俺への想いが強く、深くなる。  「ははっ、あははっ、なんて...なんていい考えなんだ」  これからの将来に期待が膨らむ。  離さない。離してなんかやらない。渉は俺の玩具なんだ。  そして考えをまとめるやいなや、すぐに俺は行動に移そうと手早く着替えを済ませる。  長い時間考えていたのか、ふと部屋の時計を見ると時刻は夕方をとっくに過ぎたあたりだった。  やはりいつも通り、一度家に帰らず学校からまっすぐ渉を迎えに行ってから帰るべきだったか。  ―ピンポーン...  そうして車の鍵を持ち、玄関に向かった時。タイミング良く部屋のチャイムが鳴らされた。  ―渉が来たのか?  そう思った俺は笑み、ガチャリ、とゆっくり扉を開けた。

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