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第24話
「...やればいいんだろ、やれば!」
「素直なのはいいことだね」
誠太は春臣から手を離し自由にさせると嬉しそうな声を上げる。
苦虫を噛み潰したような表情を浮かべる春臣は渋々と誠太の前に膝をつきベルトに手をかけ苦しそうにしていた前を寛げさせた。
下着を少しずり下げればすでに完全に勃ちあがったものが勢いよく出て目の前で揺れる。ひっ、と出そうになった悲鳴をなんとか飲み込みムッとした雄の匂いのするそれを口にしようとするが...。
「や、やっぱりできない!無理だ、こんなの無理だ」
凄まじい程の嫌悪感が溢れ出し、それ以上近づくことができなかった。
かと言って逃げ出すこともできず、その場で硬直していれば突然後ろから頭を掴まれ誠太の性器へと顔を押し付けられた。
「なっ、うぅ...っ、く、」
「ほら、昔はよくしゃぶってやったんだろ?今もやってやりなよ」
後ろから聞こえるのは千晶の意地の悪い声。勃起したものは腹と春臣の頬でぐにぐにと擦られ先走りを零す。
頬に触れる、どくどくと脈打ち熱くなるそれに対してぞわりと鳥肌が立った。
「ほら、よっ...と、」
「ぁがっ、ん、ん゛ーっ!」
不意に後ろからの圧迫感がなくなったかと思えば鼻をつままれ、息を吸うために口を開けた瞬間誠太の怒張したものが口内を犯した。
一気に喉奥まで犯され、生理的な嗚咽が止まらない。口内いっぱいに広がる青臭さと苦味。一瞬にして春臣の頭の中は真っ白になり何も考えられなくなった。
「うぁ、すごい気持ちいい...ねぇ、春臣君。喉奥がきゅんきゅんして俺のを締め付けてくるよ」
「ん゛ぁっ、あ、ん゛っ、」
「堪らないよ、春臣君、あぁ...はる、おみくん、」
そこまでくれば最早千晶による固定はいらなかった。誠太は春臣の頭を掴み容赦なく腰を振り怒張した性器で中を抉った。
まるでオナホールか何かを扱うかのように遠慮のないその動きに春臣の目には涙が浮かぶ。気持ちよくも何ともなく、あるのは苦しさと吐き気のみ。顎も外れるんじゃないかと思うほどに口を大きく開けさせられた。そのせいで口の端からはよだれが絶え間なく垂れ流れ床に滴る。
そんな春臣の姿を見ながら腰を振る誠太はニヒルに笑い舌舐めずりしていた。
無意識的になんとか逃れようと春臣は誠太の腰に手をつけ押し返そうとするがそれ以上に強い力で頭を固定されより深くに穿たれる。
「ふ、ぅう゛、ん、あ゛、ん゛んっ、」
「んっ、ぁ、イきそ...春臣君、中に出すからちゃんと、飲んでね、ぜん、ぶ、ぁあっ、」
一際強く穿たれたかと思えば、怒張したものはビクビクと震え喉奥目掛けて熱い液体を迸らせた。しっかり出し切るかのように何度か腰を打ちつけられその度に春臣の口からはくぐもった声が漏れる。
「はい、ほら飲んで」
そしてようやく口から性器が抜けたかと思えば開いた口を閉じさせられる。
散々誠太に犯され放心状態となっていた春臣は反射的にそれを飲み込んだ。
「はーい、カット!」
部屋に響き渡る千晶の声。「さすが人気俳優、いい画が撮れたよ」そういう千晶が片手に持つのはやはり、忌々しいあの携帯だった。
「は、はは、おつかれ、さまでした」
全てが訳もわからないうちに終わり、惚けた春臣の口から反射的に出たのはいつも“演技”してた時の台詞だった。
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