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16.Nothing but a loser ※

「何すんの、あぶないでしょ」 和真が目を丸くして驚いている。 「…一緒にシャワー行こぉ」 柊生が甘えたように言うと、はい?と 笑ってごまかそうとする。 柊生は立ち上がって、和真が持っていたマグカップを 受け取り、テーブルに戻して、無言で和真を脱衣所へ 連れていく。 「え、柊生さん、本気?」 おどおど戸惑っている和真を無視して着ていた ネルシャツを脱がしにかかる。 「ホントに 一緒に入るの?」 和真が耳を赤くして、柊生の手を掴んで止める。 「ホントに…入るの」 そう言って頷き、戸惑う和真に口づけた。 小さく開いた隙に舌を滑り込ませて、ゆっくりと 蹂躙すれば、先ほどまでの悪あがきが嘘のように 和真は大人しくキスを受け入れる。 ネルシャツのボタンを外して、デニムのベルトに 手をかけると、自分でやる、と言って躊躇いがちに 自ら脱ぎ始めた。 「明るいと恥ずかしいな…」 小さくこぼしていたけど、柊生は無視して さっさと自分の衣類を脱ぎ捨てる 和真は真っ赤になりながらもそれに続いた。 恥ずかしがる和真にシャワーを渡して、 ミストサウナのスイッチを入れると 壁から温かなミストが出始める。 「うぉ!これそうやって使うのか…」 体を流しながら和真が素で感心してるので 笑ってしまう。 シャンプーをしてボディソープを出して 二人で洗い会う。 手の甲や、膝の擦り傷が、まだ痛々しい。 昨日は気付かなかったけど、左の腰?おしり?にも 派手なアザを見つける。 「これ痛そう」 柊生が言うと、たしかに、と他人事のような 答えが返ってくる。 「見た目ほど痛くないよ。俺も鏡見るまで 気付かなかったし、押さえればちょっと 痛いかな…?」 柊生は和真の体を素手で洗いながら さりげなく怪我の場所を確認しておく。 うっかり痛い場所に触れないように。 「フフ くすぐったい」 立ったまま、身体中なで回されて、泡だらけにされて 和真が子供のように笑う。 ー あー可愛いっ 勃つ。 今すぐ襲ってしまいそうだ。

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