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…
和真はキスが好きだ。
キスをされると 嫌だと言えなくなる。
それに気づいていた。
今も素直に愛撫を受け入れて、切ない吐息を
漏らしている。
絶えず水滴が額や首筋を流れて、なんとも
官能的な光景だ。
柊生が指を抜き、和真を後ろ向きにして
壁に手をつかせると
和真が不安そうに後ろを見た。
柊生はそんな和真を後ろから
体を密着させて抱きしめる。
「こんなとこで するの初めて?」
柊生が耳元で囁くように聞きながら、
和真の胸の尖端を弄ぶ。
「っあ、ぁっ」
和真は答えない。
ー 初めてじゃ ないんだ。
そう思ったら柊生の胸に、黒い感情がドロドロ
沸き上がって
さっきまでの穏やかな気持ちが呑み込まれていく。
自分のモノを和真に押し付けて、一気に奥まで
突き上げた。
和真は痛みか、快感か、悲鳴のような声を上げて
背を反らせた。
柊生は逃がさないようにガッチリと和真を抱えて
激しく深く腰を打ち付ける。
「や、あ、いっっああぁ …ぁっ」
和真の膝が、がくがく震えだす。
立っているのもやっとの状態だ。
柊生はそれを抱き抱えるようにして、腰を
ふり続けた。
一気に絶頂まで導くように。
目の前に無防備にさらされて、揺れている首筋。
ー 噛みたい…
初めて思った。
和真のあえぎ声もどこか遠くに聞こえ
意識が朦朧としてくる。
ー 噛みたい
欲望のまま唇を首に押し当てて吸い付くと
鏡越しに、虚ろな表情の和真と目があった。
そのまま大きく口をあけて、首に歯を立てて
噛む真似をして見せると、和真が大きく目を
見開いて、息を飲み込んだ。
その瞬間、突然和真が吐精して、シャワーと共に
白濁した液体が流れて行く。
それを見た柊生も一気に射精感が高まって
慌てて和真の中から引き抜くと
和真の腰にボタボタと欲を吐き出した。
崩れ落ちた和真は浴槽にぐったりともたれ
眉をよせて肩で息をしながら
薄く開けた目で柊生を見上げていた。
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