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「明日さ…」 「何だよ!」 「ははは、まだ怒ってた?」 「…明日が、何?」 和真は枝豆をモグモグしながら聞き返す。 「明日…迎えに行こうか?」 「…?どこに?」 急に言われて何の事か分からず和真は首を かしげた。 「友達と呑むんでしょ?帰り心配だから…」 和真の手が止まる。 「発情期終わってるのに 何が心配なの?」 和真が睨むように柊生を見つめた。 柊生は答えずにその目を見つめ返す。 束縛彼氏みたいな言い方だ。分かってる。 こんな不確かな関係性の自分から そんな事言われたら、煩いと思われて当然だ。 でも言わずにいられなかった。 電話での会話の様子では、相当親しい仲だろう。 和真が友達だと思っていても、相手がどうかは 分からない。 関係なんてほんの少しの偶然であっという間に 変わる。 ただじっと和真の帰りを待つなんて耐えられない。 「…何時になるか分かんないよ…いいの?」 和真は ため息を吐きながら言った。 「大丈夫!」 柊生は即答した。 「…政実は、明日会うヤツは中学からの付き合いで 兄弟みたいなヤツなんだ。βだし、何もないから」 「…うん、分かった」 「…いつかさ、落ち着いたら…会ってよ」 「…え?」 「正直、今は柊生さんのこと何て言って 紹介したら いいか 分かんないから無理だけど… アイツの事は知っといてほしいんだ」 「うん…うん!」 親しい友人を紹介したいと言われただけで こんなに気分が良くなったのは初めてだ。 なんて単純な思考回路だろう。 「あ、でもねカズ」 「なによ」 「2人キリで個室はダメだよ、家に行くとか 今まではしてたかもしれないけど カラオケとかもダメ!あとは…」 和真は、肘をついてめんどくさそうに聞きながら 新しいビールをチビチビ飲んでいる。 「あと、あれでしょこういう居酒屋も ヤバイよね、人目も気にせずキスする 危ないヤツもいるしね」 最高にイジワルな笑顔で、そう言われ 柊生はガックリ肩を落として落ち込んだ。

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