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「ゴメン、ゴメンなんか楽しくなっちゃって」 「サドか!?」 「そうかも、、っていうかこの状況スゲー ラブホで裸体の少年に押し倒されてる カズ、上見て」 言われてチラリと天井を見ると、ベッド全体を 映せる大きな鏡が、裸で柊生にしがみつく和真の 姿を映していた。 「もう!最低!!」 和真はベッドから飛び降りてガラス張りの浴室に 逃げ込む。 柊生はベッドの上で1人、お腹を抱え笑っている。 中はまる見えの浴室で和真は、ぶつぶつ文句を 言いながら、シャワーを勢いよく出して 浴室を流し始めた。 水滴と蒸気でみるみる和真の姿が見えなくなる。 それを見て柊生もゆっくり服を脱いで 浴室に向かった。 「一緒に入ろう♪」 「もう、勝手にしてくれ」 和真は怒っているようにそっけなく言って 大量の泡で頭を乱暴に洗いだす。 柊生もニヤニヤ笑いながら横に並んで体を流した。 「お風呂バブルバスだよ」 「…やだよ」 「何だよ、何も言ってないじゃん」 「…あれの中でやると…入ってきてしみるし、嫌」 「……和真くん色々したことあるのね…」 柊生がガックリして和真に抱きつく。 「ゴメ、、つい…」 和真は両手で顔を覆ってうつむいた。 言わなくていいことを言ってしまって猛省だ。 「やっぱりお仕置きかな…」 「…ん?」 そう言って和真を浴室から引っ張り出して ガシガシ体を拭き、タオルごと和真を抱えて 怖がっていた、あの椅子の上に下ろす。 「っやだ やだ やだ やだ!!」 慌てて体を起こそうとする和真の上に、柊生は 股がって座り、噛みつくようにキスをした。 舌を奥まで突っ込み 強引に絡ませあう。 和真は始めこそ抵抗して逃げようとしたが、 柊生が体を押し付けるように抱きしめて、手のひらで 首筋や腰をゆっくりなで回して愛撫するので 少しずつ力が抜けてしまう。 「いい子だね カズ」 柊生がニッコリ笑ったと思ったら、不意に手首を ぐっと押さえ込まれ、手の拘束具を器用に取り付け られてしまった。 「え、えぇ !? やだ!」 和真は今 目覚めたように暴れて 椅子がギシギシ、ガシャガシャ騒々しい音をたてる。 柊生は和真に股がったまま、足も拘束しようと バタバタ暴れる足を両手で押さえつけて応戦する。

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