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…
月曜に和真の引っ越しが終わった。
仕事を定時で終らせて帰ると、和真が蕎麦を
茹でていた。
「引っ越し蕎麦なの?」
笑いながら聞くと、ベタな事がしたくて、と
和真も笑った。
「キミちゃんが天ぷら揚げてってくれた」
そう言って、天ぷらも温める。
「ビール飲んでいい?」
テーブルにつくと和真が聞いてくる。
もちろん、と応えると、柊生の分も持ってきて
自分も座った。
「本当に引っ越しちゃった…」
「お疲れ」
「あらためて、お世話になります」
和真がテーブルの上で頭を下げる。
「ウムウム、くつろぐが よい」
柊生がふざけて言いながらビールを持つ
和真も笑いながらビールを持って乾杯した。
柊生がシャワーを浴びて出ると、和真はソファーで
座ったまま寝ていた。
「カズ、 シャワー浴びれば?」
声をかけると、う~んと唸って伸びをする。
「俺、もう入った」
「そうだったの?ゴメン起こして」
和真は首を振って立ち上がった。
「もう寝よっかな、先に寝ていい?」
「おぉ、寝ろ寝ろ、疲れたんだろ」
柊生に言われて和真は目を擦りながらキッチンで
水を飲んでる柊生に近づいて、頬にキスした。
「おやすみ」
そう言ってふらふら猫背でリビングを出ていく。
「お、おやすみ」
リビングで少し仕事をして、ベッドに向かった。
丸まって眠る和真の背中から
抱き締めるようにして、布団に潜ると
和真がくるりと向きを変えて、顔を柊生の胸に
押し付けてくる。
背中をポンポンと優しく叩くと
同じように和真も背中をポンポンと叩く。
ー 昨日結構したし…
引っ越しで疲れてるだろうし…
今日はおとなしく寝なきゃな…。
そんな事を考えて目を閉じた。
「…しないの?」
寝言みたいに小さな声で和真がつぶやいた。
「ん、疲れてるだろ」
「…別に」
聞き取れないくらい小さな声。
「カズ、したいの?」
柊生が笑ながら聞くとまた、別に、と返される。
ー なんだこのツンデレ。。
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