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…
「店でも何かあったの?
こんな状況だから和真からはまだ ちゃんと話し
聞けてなくて」
(なんにもないです。ただアイツずっと店で
ネギのこと見て、笑ってて、でもネギは
アイツに背を向けて座ってたし
目すらほとんど合わせてないですよ)
ー そうだろう。当たり前だ。
カズがあんなやつ相手にするわけない。
そんな事 確かめるまでもない。
俺が、ほんの少し気になっているのは
… 別の事だ。
「加害者ね、自分は誘われたって言ってるんだ。
和真は いろんな男とイチャついてたって。
誰にでもそういう事をする軽い人間なんだって
警察にそう思わせたいんだよ」
(それこそないですよ。昨日はとくに。
あなたが独占欲が強くてやきもちやきだから
あんまり寄るなって、ネギが…)
ー カズ…表現がストレート過ぎるよ…
まぁ事実だからイイケド…
しかし この子も…俺本人によくそんな事
言えるな…。若いって怖い…。
「…そうか、じゃやっぱり
加害者側のはったりだね…」
(アイツどこで俺たちを見つけたのかな…?
店を出たらネギの傘だけ無かったんで
俺が駅まで送ったんですよ。
もしかしたら…イチャイチャって
駅でのハグのことかな…それを見てたのかも)
「…ハグ…?」
(…言っときますけど、俺が強引にしたんですよ
ちなみに、ただの別れの挨拶みたいなヤツです
これもこの際ハッキリ言っときますけど
俺たちは中学の時から兄弟みたいにじゃれあって
過ごしてきて、ハグなんて普通っていうか…
お互いの家に泊まりに行くのも、一緒の布団で
眠るのも全然当たり前にしてきたんですよ)
政実は話しているうちに、どんどんエキサイト
してきて、柊生が口を挟む隙を与えない。
(あ、でもそんな事俺としか してないんで
変な心配しないで下さいね!
ネギはどちらかと言えばガードが固くて
今回あなたの家に転がり込んだのだって
最初は信じられなかった。
そんな事するタイプじゃないのに…)
ー 俺としか……って、
何言ってんのコイツ…。
柊生はリビングのドアをチラッと見た
和真が起きて来たら驚くだろう。
できれば気付かれる前にきりあげたいのに
思った以上に政実がしゃべる。
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