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どれくらい時間がたっただろう。 間接照明だけの薄暗いリビングで 二人で大きな窓の向こうの広い庭を ぼんやり眺めていた。 耳に届いて来るのは川の音だけ。 和真は柊生の肩を枕のようにして体を預け 膝を軽く曲げて丸まっている。柊生はソファーの クッションを背に、ほとんど横になった状態で 卵でも抱くように、和真を股の間に抱いていた。 少し寒くなったので二人で大きめのブランケットに くるまって。 「…落ち着いた?」 柊生がポツリと聞くと 和真がコクリと頷いた。 柊生が和真の顔を捕らえて上を向かせて 表情を窺う。 「なによ」 和真は派手に泣いた事が恥ずかしかったのか すぐにその手を遮ると、少し笑いながらまた 顔を伏せた。 「ねぇ」 「…なによ」 「一回着けてみて…」 「ップ!」 和真が起き上がって笑いだした。 「ズルいな、このタイミング」 「ズルいよ。百も承知だよ」 柊生はチョーカーを手にとって 和真の首に回して 抱きしめるように首の後ろでカチッと閉じた。 抵抗はなかった。 和真にあわせて装飾のないシンプルな物を 選んだ。濃いブラウンの繊維を編んだような デザインのチョーカーは 思った以上に和真の首にピッタリ合った。 適当にサイズを選び、合わなければ後で 調節してもらえばいいと思っていたのに。 「キツくない?」 「…平気」 「……なんかエロ…」 「おい!エロかったらダメだろ!」 和真が耳を赤くして、クッションで柊生を バシバシ殴った。 「ウソウソ! ゴメン! 見た目じゃなくて! 俺しか外せない物を カズが身に纏ってると思ったら、なんか急に 嬉しくなっちゃってっ…」 和真は立ち上がってどかどか歩き、部屋の 鏡の前に行くと手で首を触りながら、自分の姿を 確認している。 「ね。カズ、顔が中性的だし 悪くないよね」 「………」 「つけ心地は…?」 「違和感…」 「……まぁ最初はそうだよねっ」

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