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「違います❢❢ 嬉しかったんです/////」 「え……?」 信じられないという表情(かお)をされた。 「俺も好きです」 一度、深呼吸してから応えた。 「本当に?」 疑うのもわからなくもない。 同性愛は憧れと 勘違いしてることもあるからだ。 でも、俺の気持ちはちゃんと恋だ。 「はい❢❢ これから、宜しくお願いします」 なんとなくお辞儀もしてみた。 「こちらこそ」 言い終わって二人で笑った。 「下の名前で呼んでいい?」 呼ばれたい❢❢ 「あ、はい、いいですよ」 恥ずかしくて切れ切れになってしまった////// 「よかった。 俺のことも下の名前で呼んで?」 それはちょっと無理が…… 「貴也、ダメ?」 ぅ゛っ……ある意味反則だ////// 俺は今、耳まで真っ赤だと思う。 恥ずかしくて俯きたくなる。 「ダメってわけじゃないです」 ただ単に恥ずかしいだけだ。 「よかった……嫌なのかと思った」 それはない。 「ほら、呼んでみて?」 的木先生がこんなに 意地悪だとは知らなかった。 「り、亮」 やっぱり恥ずかしい…… 「よくできました」 ニコニコしながら亮が言った。 「少しずつ慣れていこう」 慣れる日が来るのか? 「はい」 恋人同士になれたんだよな/// 嬉しい♡♡ ギュッと抱き締めてくれた♡*。 この温もりを一生離したくないと思った。 「慎と雪村、遅いですね」 「静は俺が告るって知ってたから キッチンに行ったんだろうけど 笹山君は本当に遅いね……」 そっか、雪村がさっき言ってたのは このことだったんだな。 「俺、見て来ます」 「お願いね」 リビングを出て廊下に行くと 電話でケンカしてる慎がいた。 「亮、早く来て❢❢」 急いでリビングに戻って亮を呼んだ。 「どぉしたの?」 「慎が電話でケンカしてて」 「わかった」 亮と一緒に慎のところに行った。 トントンと亮が慎の肩を叩いた。 「的木先生」 「何があったの?」 亮の質問に慎は電話口を 手で塞いで話し出した。 「実は……」 つまり、おばさんはいいと言ってくれたが おじさんはダメだと言ってるらしい。 「笹山君、電話代わってくれるかな?」 不安そぉな表情(かお)を しながら亮に携帯を渡した。 「もしもし、私 慎君の学校の教師で的木と申します」 丁寧な口調で話す亮は 大人で教師だなぁと思った。 「今日は急なお話しで申し訳ありません」 おじさんは聞く耳持たずと言った感じで こっちにまで聞こえるくらいの 大きな声で怒鳴っている…… 「いいから、今すぐ息子を帰らせろ❢❢」 あまりの声の大きさに亮も 携帯を耳から離している(苦笑) 「的木先生・貴也、僕帰るよ」 本当はいたいんだろうなぁ。 「貸して」 タメ口になったけど気にしない。 「貴也?」 不思議そうに俺を見て来る。 「いいから」 亮の手から慎の携帯を取った。 「おじさん、お久し振りです、貴也です」 俺の声を聞いて 少しだけ落ち着いてくれた。 「それで、慎のことなんですけど やっぱりダメですか?」 ダメ元で聞いてみる。 「泊まりはダメだ❢❢」 こういう人だって忘れてた↷↷ 「わかりました。 ですが、夕飯は一緒に 食べさせてください」 沈黙が長い…… 「仕方ない、夕飯だけだ」 とりあえず、今すぐ帰らずに済んだな。 「ありがとうございます」 「じゃぁ、慎に帰る時に 電話しろと言っといてくれ」 おじさんにわかりましたと言い 通話を切って慎に携帯を返した。 「ほい、携帯」 「お父さん何だって?」 ニィっと笑って二人にピースした♬♡*゚ 「泊まりはダメだけど夕飯は 食べて来ていいってさ」 本当は泊まりもできれば よかったんだけどな。 「貴也、ありがとう」 慎の表情(かお)が笑顔になってよかった。 「どういたしまして。 あと、帰る時に電話しろってさ」 「わかった。 本当にありがとう」 ¢。゜¢。゜¢。゜¢。゜¢ 大袈裟だなぁ(苦笑) 「そうと決まったら早速作らなきゃね」 張り切ってるなぁ〜 それになんだか楽しそうだ。 「貴也、手伝ってくれるかい?」 最初からそのつもりだっての。 「勿論」 リビングに戻る途中で 慎にツッコまれた。 「あの、的木先生は何時から 貴也を名前で呼んでるんですか?」 ぁ、慎にバレた(苦笑) 「ついさっきからだよ」 訳がわからないという風に首を傾げた。 「貴也、言っていい?」 それは、俺の台詞じゃねぇ? まぁいいか。 「うん。てか、さっきから タメ口調なのにツッコまないのな」 何時言うかなと待ったんだが。 「気にしないよ。 むしろ、そっちがいい」 いいならいいか。 「俺達、付き合うことになったんだよ」 亮がサラッと言った。 「本当!?」 慎は同性愛をどう思ってるんだろうか。 「うん」 俺は亮が好きだ♡*。 「そっか」 反応はイマイチか? 「気持ち悪いか?」 訊いてみる。 「そんなこと思ってないよ」 よかった。 「恋愛は自由だし、僕は 貴也の気持ち知ってたしね」 爆弾発言された…… 「俺、そんなにわかりやすかったか?」 自分じゃ隠してたつもりだったのに…… 「まぁ、貴也を見てればわかるよ」 恥ずいな…… 「教官室行く時とか嬉しそうだったし 的木先生を見てる時の目が 恋してる目だったから 好きなんだなぁって思ったんだ」 まさか、慎に最初からバレてたとは…… 内心、焦り気味の俺に気付いたのか 亮が話を反らしてくれた。 「二人とも、何が食べたい?」 キッチンに向かいながら訊いてきた。 「亮が作ってくれるなら何でもいい」 俺が何でもいいと言ったら 今度は慎に訊いた。 「なぁ亮、雪村には訊かなくていいのか?」 一服して来ると 言ったっきり戻って来ない。 「静は何でも食べるからね」 ぁぁ、好き嫌いなさそうだよな。 「因みに静の好物は餃子だよ」 ぷっ、イメージに合わねぇ(笑) 「貴也、今イメージに 合わなさそうって思ったでしょう?」 二人に見抜かれた。 「何の話だ?」 いきなり後ろから雪村が来た。 「静の好物の話」 亮は雪村が来てたのに気付いてたんだな。 「どっからそんな話になったんだ?」 戻って来ていきなり自分の好物の話を されてれば訪ねたくなるよな。 「何作ろうかって話」 「成る程な」 それで納得するのか。 「二人の好物は?」 亮に訊かれた。 「オムライスだな」 自分でもよく作る。 「僕は肉じゃがが好きです」 亮の好物は知らないけど 三人とも和・洋・中とバラバラだな。 「とりあえず、 全部作れるけど何作ろうか?」 一人暮らしだよな? 「いっそうのこと 全部作るってのは?」 提案してみる。 「お前なぁ」 雪村が 呆れた声を出した。 時間はまだある。 「二人で作れば できないこともないと思うんだけどな」 元々、手伝う気でいたんだし 料理は苦じゃない。 「貴也始めるよ」 張り切ってる亮が可笑しかった。 「お待たせ」 テーブルに料理を並べてると 雪村がうまそうなだなと言った。 「夕飯食べたら笹山君を送ってあげて」 自分では行かないのな(笑) 「了解」 まぁ、雪村も帰るからいいか。

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