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第一章・29話
「ん、あぅッ! はッ、はぁ、あぁッ!」
葵の啼き声を心地よく聴きながら、公彦は思いきり腰を動かしていた。
先程までとはうって変わった、激しい責め。
腰を葵に叩きつける度にタンクや便座が、がちがちと鳴る。
いつもより締まりの強い葵の後膣に絞りあげられながら、柔らかな体内に突き入れる。
押し出すように蠢く内壁の蠕動に逆らって貫くと、公彦の下腹に快感が込み上げてくる。
「あッ、あッ、もう……ぃやッ! んあぁッ!」
葵もまた、普段とは違う感覚に身を震わせていた。
まさか、電車の中で嬲られて、そのままトイレで本番だなんて。
いつもは優しい公彦も、そこにはいない。
獣のように腰を叩きつけ、爪が食い込むくらい尻を掴みしめてくる。
まるで、ホントの痴漢に犯されているよう。
倒錯した快感は葵の身を、心を蝕み、奥に挿れられるたびに悶え、引き抜かれるたびに狂った。
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