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第二章・3
翌日、大学からマンションへ帰った肇は、肩を落とした。
テーブルの上に、書置きが。
『おふくろの味が作れなくて、ごめんなさい』
そして、和志の荷物がすっかり消えていた。
「また、やってしまった……」
こうなってから、ようやく気付く。
自分の言動が、どんなに恋人を傷つけていたかということに。
のろのろと、キッチンのストックを漁る。
そして、カップ麺を取り出した。
湯を注ぎ、食べごろになるまで考える。
これで、3人目。
皆、心を込めて俺のために料理を作ってくれた。
でも、全員に逃げられた。
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