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第二章・10

 手を繋ぐようになり、キスを済ませた。  そして、3週間。  時は、満ちた。 「ね、肇。部屋に遊びに行ってもいい?」 「何を今さら。いつも来てるじゃないか」  そうじゃなくって、と扶実は微笑んだ。 「夜に。泊っても、いい?」 「……いいけど」  やったぁ、と単純に喜んでいる扶実に、肇は恐る恐る持ち掛けた。 「よかったらさ、夕食作ってくれないかな」 「ん?」 「前に、言ってただろ。料理が好き、って」 「うんうん、言った。僕、腕によりをかけてお料理するよ!」  さあ、開幕だ!  肇、僕の料理をどう思うかなぁ!?

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