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第二章・13

 降参だ。  どれも、母さんが作ったことのない味ばかり。  これでは、比べようもない。  肇も、すっかり可笑しくなって、笑いながら料理を食べた。  扶実と一緒に、笑い合いながら食事を摂った。 「ごちそうさま」 「お粗末さまでした」  お茶を淹れながら、扶実はやはり笑顔を絶やさぬまま、言った。 「今度は、一緒に料理しようね」 「一緒に? 俺も?」  そう、と扶実は湯飲みを肇の前に置いた。 「肇のお母さんの味、僕も知りたいんだ」 「知ってたのか!?」  扶実は、和志のことを肇に語って聞かせた。

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