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第三章・12
「男同士の絡みなんて、初めて見るぜ」
美知を送った後、秀郎は改めて彼の本をめくっていた。
不思議なことに、男の裸でもさほど嫌悪感や違和感はない。
まぁ、男の裸なんて自分のを見慣れているせいもあるだろうが。
しかし、それが二つで絡み合うとなると別だ。
ドキドキと、胸が高鳴る。
手に、汗をかく。
「遠藤も、先輩と後輩の恋愛ものを描いたのか」
男同士、ではあるが。
「待てよ~。思い出すじゃないか~!」
秀郎は、ベッドの上で悶絶していた。
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