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第三章・13
秀郎もまた、高校時代に後輩を相手に想いを寄せたことがある。
「しかも、男子に~!」
よく懐いていた、可愛い後輩。
彼のマンガを読んでは、感想を言っていたあの日。
傷つけたくない一心で、褒めちぎってたっけ。
彼にガールフレンドができたので、告白することもなく散った恋。
「そういえば、柳瀬に少し似てたかも……」
そんなことを思いながら、うとうとと眠った。
マンガの神様、どうか俺に天啓を……。
降りろ、アイデアよ……。
やはり疲れていたのか、ぐっすりと眠りに落ちて行った。
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