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第三章・18

 デート。  久しぶりの、デート。    だがしかし! 「相手が男だなんて!」  いやいやいや、と秀郎は真っ白けのケント紙を前に首を振った。  柳瀬も言ってたじゃないか。  これは、取材だ。  デートもしないで、恋愛ものだなんて片腹痛い。 「行くぜ、デート」  そうと決まれば、と秀郎は鏡に向かって無精ひげを剃り始めた。  男相手とは言え、デートの時には身だしなみを整えねば! 「あ、これ、マンガに使えそう」  秀郎は、急いでスマホにメモを残した。  こうやって、デートの時の気持ちや出来事をメモしていけば……。 「描けるかもしれない!」  久々に、秀郎は前向きになっていた。

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