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第三章・27
カフェでお茶を飲み、ウィンドウショッピングをして、さて、デートも終わり。
「家まで、送ってくよ」
「ナイス行動です、先輩」
デートが終わったら、やっぱり攻めは受けを送らなきゃですね!
そんな美知の言葉に、秀郎は彼が先だってBL作品を描いたことを思い出した。
「そういえば、柳瀬はどうしてBLを選んだんだ? 可愛い女の子系、苦手なのか?」
「描こうと思えば、描けるんですけど」
でも、と美知は続けた。
「先輩、今日のデートどうでした? 楽しかったですか?」
「ああ。すごく感謝してるよ。楽しかった」
「男同士なのに?」
「あ……」
それなんです、と美知は言った。
「恋愛に、異性も同性も無い、って思うんです、僕は。誰が誰を好きになっても、いいじゃないですか」
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