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第三章・35
「……たい」
「え?」
「俺、柳瀬と寝てみたい」
秀郎の眼は、いつものように優しい。
だが、真剣な光を宿している。
「……ついて来てください」
立ち上がった美知に従ってついて行くと、そこは寝室だった。
「柳瀬、これって」
美知は何も言わずにベッドに上がると、シャツのボタンを外し始めた。
「ホントに、いいのか?」
「……先輩がしたいのなら、いいですよ」
マンガならここで家族が外出先から帰って来るような展開なのだが!
美知は一人暮らし。
誰も二人を邪魔するものはいなかった。
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