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第一章・34

「あ。あぁ。はぁ、はぁ、んッ」  まるで初めてのように、空はベッドで丸くなっていた。  後ろを丁寧に解してくれるのは、雅臣の指。  それだけで感じて、漏らしてしまう。 「あ、そこ。ダメぇ、雅臣ぃ……」 「解ってるよ。ここを苛めて欲しいんだな?」 「ち、違ッ! あぁんッ!」  売りをやっていた時の声とは違う、本当の悦がり声を空は吐いていた。  雅臣が、僕の身体に触れてくれる。  僕を優しく愛してくれる。  そして……。 「スキン、付けるから待って」 「雅臣、付けないで。僕の内へ、そのまま出して」  誰にも許したことのない中出しを、空は願い出ていた。

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