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第二章・29

「あ! ッあぁ、はぁ、んンッ!」  ぎちぎちと、涼真の背に爪が立つ。  リズミカルな抽挿に、瑞は狂い始めていた。 「あぁ、もっと! 涼真、もっとぉお!」 「OK」  あの真面目な『白河くん』が、『瑞』になった途端に淫らになる。  涼真はそのギャップに、ぞくぞくしていた。  たっぷりと腰を捻り、叩きつける。  ストライドを、どんどん速くする。 「あ、はぁ、はぁ、あぁん! あぁあん!」  瑞の腹は、自ら放った体液でどろどろだ。  それが接合部に流れ込み、いやらしい音を散々立てていた。  牡の匂い。  破廉恥な水音。  背中の爪の、甘い痛み。  全身で快感を受け止め、涼真は限界を迎えた。

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