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第二章・最終話
「涼真、好き。大好き」
「俺も瑞のことが、大好きだ」
抱き合い、頬を寄せ、囁き合った。
甘いひとときを、味わった。
『運命の番』
そんなロマンチックな言葉が二人の頭によぎったが、互いに口にはしなかった。
一回寝ただけでそんな風に思うのは、ちょっと退かれるかもな。
一度エッチしただけで番だなんて、ちょっと重く感じられるかも。
だから、今よりもっと深くなるためにキスをした。
甘い恋は、始まったばかりだ。
何度も何度でも、甘いキスを交わした。
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