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第三章・15

「だるい……」  朝、蒼生は起き上がれないほどの倦怠感に襲われていた。  昨夜は早く寝たし、そんなに疲れることもしていないのに。  体温計を使ってみると、微熱がある。 「風邪かな?」  微熱程度なら、動ける。  大学へは行こう、と朝食の準備をしたが、ご飯の炊けた香りに、激しい吐き気を覚えた。  食欲など、まるで湧かない。 「最近お腹が出てきてるし、食べなくてもいいや」  その程度の考えで朝を抜き、蒼生は登校した。

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