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第三章・34

「あっ、あッ、稀一、さん。稀一さん……ッ!」  稀一はひたすら、獣のように腰を穿っていた。  技巧も凝らさず、ストレートに愛を伝えていた。 「蒼生、痛くないか?」  それでも、相手を気遣う余裕だけは保った。  大事な大事な、俺の蒼生。  傷でもつけたら、大変だ。 「う、ううんッ。大丈、夫。あ、あぁ、もうダメぇえ!」  勃ちあがった蒼生から精が飛び、稀一の腹にかかった。  以前なら、阻喪として叱っていたところだ。 「元気いいな。ここまで飛んだよ」 「も、……意地悪……ッ!」 「俺も出すよ。覚悟はいい?」 「稀一さんの、いっぱい内に出してぇえ!」  蒼生の言葉が、脳天を貫いた。

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