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第18話
誠也は浴室からガラスのドアを開けて洗面所に行くと自分の顔を見た。アルコールを飲んでも顔に出ないたちなので顔は赤くない。どちらかと言うと色白だ。緩いパーマをかけてある髪は栗色で春陽くんと同じく線の細い身体の作りだ。目は二重で大きくて鼻は目の間から高くなっている。誠也は歯を磨いてから春陽くんの待っているソファーの横に腰を下ろした。
「あっ、歯を磨いて来たでしょう」
「ああ、酒臭かったらやだろ」
誠也はそう言うと春陽くんの顎を持って唇と唇を合わせた。春陽くんと舌を絡ませてから下半身に手を持って行く。春陽くんは固くなっていた。
「誠也くん、風呂入ってからにしよう」
「ああ、そうだな」
誠也は備え付けの冷蔵庫からコーヒーを取り出した。
「春陽くんも飲むか?」
「ああ、お茶がいい」
誠也は緑茶を選んで春陽くんに向かって放り投げた。
10分くらいしてから浴室へ行くとお湯はいっぱいになっていて白い湯気が立ち込めていた。
「もう、入れるみたいだ。春陽くんは後から来い。俺は先に身体を洗ってる」
誠也はそう言うと、スーツをハンガーに掛けて白いシャツを脱いだ。ドアを開けて明るい洗面所に入ると下には籠があって、タオルやバスローブが置かれていた。
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