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第46話
そのまま眠りについて朝は6時に目を覚ました。朝食を食べるため1階のキッチンへ行く。ジャムを塗ったトーストを食べ、コーヒーを飲む。7時30分には家を出なければいけない。お父さんの様子も見に行ってあげたいのだが、平日は仕事がある。お母さんは毎日、面会時間は病院に行ってるようで、疲弊しているみたいだった。
「土曜日と日曜日は俺が病院に行くからお母さんは休んでろよ」
「そう?」
「ああ、このままじゃ、お母さんが倒れるよ」
誠也はそう言うと、リビングの隣の和室に行ってスーツに着替えた。動物の柄のネクタイを締めてお母さんを励ますように笑顔を作った。
そうこうしているうちに木曜日になった。今日は春陽くんが埼玉に来て一緒に地元のホストクラブに行く約束をしている。誠也は会社を何時もより早く終わらせ、約束をしておいた新宿の宝くじ売り場の前で春陽くんを待つ。
「よお、誠也くん、早いな」
春陽くんが黒いスーツにグレーのコートを着てやって来た。
「仕事を早く終わらせたからな。行くか?」
「今日はとことん飲むぞ」
「おい、おい、帰りはどうすんだよ」
「ビジネスホテルの予約しておいた」
春陽くんはそう言うと誠也の背中に手を添えて「行こう」と真剣な目をした。
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