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第52話
階段を上がってお母さんに「おやすみ」を言う。自室に入ってベッドにスライディングした。飲み過ぎた。でも田舎のホストクラブも結構、良かった。春陽くんは「ここで働こうかな」と言ったが給料は落ちるだろう。お客さんだって歌舞伎町の人間が来るとは思えないから1から客を掴まなければいけないに違いない。誠也は春陽くんにLINEを打った。
「今日は楽しかったな」
「ああ、田舎も捨てたもんじゃない」
「ボトル入れたんだし、また行こう」
春陽くんは親指を突き立てたスタンプ送って来た。誠也も似たようなスタンプを送り返す。
次の日は何時も通り目を覚ます。今日は金曜日、会社にいかなければいけない。都内まで春陽くんと行ってもいいが、昨日の今日だからゆっくり寝かせてあげた方がいいだろう。誠也はお昼休みに昼寝だって出来るし、暇だったら少し眠らせて貰っても問題ないと思う。今仕事が暇でちょうどよかった。忙しいときなんか午前様が当たり前だ。
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