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第63話
夜桜を見ながら春陽くんと歩く。酔っ払いが多かったがここにこうやって来れて良かった。1時間くらい堪能しただろうか。タクシーで渋谷に移動した。ラブホテルはどこも満室ばかりだったが30分くらい待合室で時間を潰したら1番高い部屋が空いた。
「誠也、今日は一緒に風呂、入ろう」
「ああ」
「湯舟に浸かったらさ、また、口で出してやるよ」
春陽くんはそう言って黒いスーツを脱いだ。白い肌が眩しい。誠也はそれを見ただかで勃ちそうになった。春陽くんは誠也の下半身をデニムの上から撫でると「もう大きくなってんじゃん」と笑った。
「口で出すだなんて言うからだよ」
「だって、誠也くん、何時も気持ちよさそうじゃないか」
春陽くんは無邪気な顔をして誠也の物を上下に摩る。
「ちょっと待て、今、お湯を溜めてくる。冷蔵庫に何か飲みもんあるだろ、飲もうか」
「俺はヘネシーを買って来たよ」
春陽くんは持っていたビジネスバッグからヘネシーのボトルを出す。
「乾杯しよう。お父さんが良くなったお祝いと、花見に」
誠也は嬉しくて堪らなくなった。
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