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7 VIPルーム
一緒に行動するようになったとはいえ、飼われるという表現の通り、もちろん対等なわけじゃなくて、3人の命令は絶対だ。
それでも以前よりはマシで、特に松田くんは、俺たちが嫌がりそうな選択肢はあらかじめ避けてくれるようになった。
学校側もついに、強制的に性行為をさせるいじめがあると認めたらしく、旧校舎や空き教室の見回りが強化された。
そういうわけで、不良たちの資金源である『底辺ホモ』は、様々な形態にシフトしているところらしい。
メジャーなのは、カラオケとか、深夜の公園のトイレとか。
あとは、本人たちの自宅で撮影させてそれを売るとか、力のあるグループは、少しお金を高く取ってビジネスホテルとか。
そして俺たちはどうかというと、クラブのVIPルームを貸し切っている。
料金がどうなっているのかとかは教えてくれないけど、とにかく、たまに借りて1~2時間すれば、余裕で元が取れるどころかいままで以上に儲かるらしい。
お客さんはIDチェックを強化して、信用のあるひとだけ、秘密厳守。
学生相手はやめたらしく、金払いの良さそうな悪趣味な大人が観に来るようになった。
「ん……、ん。はあ、ぁ、」
吉野くんの細い指が、後孔を出入りする。
「気持ちいい?」
誰にも聞こえないくらいの小声でささやかれて、こくこくとうなずく。
ぐじゅぐじゅと中をかき混ぜられたら、気持ち良さに、足がわなないた。
「はぁ、も、欲しい……」
指を引き抜かれたので、自分から四つん這いになって、お尻を広げて見せた。
学校でしていたときみたいな下世話なヤジは飛んでこないので、ただ、吉野くんにして欲しいことをしてもらうだけ。
「ぁあ……、あ、んぁっ……」
ずぷずぷと、吉野くんのペニスが入ってきて、お腹の中が満たされる。
ずんずんと突かれたら、甘い声が漏れた。
「んぁ、はあ、きもちい……きもち、ぁあ」
もっと刺激が欲しくて、お尻を突き出す。
客の中から、女性の喘ぎ声が聞こえてきた。
チラッと見ると、大股を広げて、パンストの中に手を突っ込んでいる。
見ながら自慰OKの仕組みらしく、観に来たひとたちのほとんどは、俺たちの交わりを見ながら自分の体をまさぐっている。
「ん、んンッ、ぁあ……っ、はあ」
吉野くんは俺の腰を固定するように掴んで、手前の良いところを、何分間もかけてしつこく突き続けている。
「ああ、やだ、んっ、ああ……ッ、や」
それでもまだイッちゃダメ、まだノルマの時間に届いていない。
頭ではそう思っていても、何度も何度も突かれると、体は達したくて仕方がなくなってしまう。
「……ん、ん、あぁっ、やだ、イッちゃぅ、あぁんっ」
「けーい、もうちょっと耐えてー」
桜井くんののんびりした声が耳に入る。
「ぁ、あッ、……も、ぁあん、ゆるめて、お願い、ほんとにイッちゃう……っ」
腰を引いたら、吉野くんはさらに強い力で俺の腰を近づけた。
そして、パンパンと叩きつけるように腰を振る。
「ぁあッ、無理、むり、ぁあんっ……ッ、ああ」
先走りがだらだらと垂れて、顔も多分、めちゃくちゃだらしない。
泣きそうになりながら時計を見た。あと3分。
「吉野くん、ぁあ、ダメ、イッちゃうよぉ……」
バックだから、吉野くんがどんな顔をしてしているのかが分からない。
振り返ろうとしたら、そのまえに首筋に噛みつかれた。
「ひぁッ」
ドクドクと、中心に熱が集まっていく感じ。
「ん、んんっ、ぁあ、気持ちいい、ぁ、……っ気持ちいい」
何も考えられないままに、言葉が漏れていく。
ギャラリーのあちこちから、イッたのであろううめき声が聞こえていて、異常な世界で、感じてはいけない興奮がせり上がってくる。
「はあっ、は、ん……、見られてるの、はずかし、ん、ぁあ」
「可愛い」
かすれ声でささやかれて、張り詰めたペニスが震える。
「はずかしくて、きもちい……」
吉野くんの律動が、どんどんスピードを上げていく。
「ぁあっ、あッ、んぁっ……ッぁあ、もう、もう無理、出ちゃう」
「我慢して」
「んん、むり……っダメ、イッちゃうっ」
パンパンと乾いた音。
「ああっ!もう、イッ、イク!……ッイッ……ぁああっ!…………っ!……ぁああぁッ……!」
勢いよく吐き出して、高級そうな革張りのソファが、白濁の液で汚れる。
ノルマまでまだ時間があるけど、吉野くんはまだもっているし、イッたばかりの敏感な体に打ち込まれると、俺もまたすぐにペニスが固くなってくる。
「ぁあっ……!またイッちゃう……ぅあ、ん、はぁッ、イクぅッ、イク……っ!……ぁああっ!」
ぼたぼたと落ちる精液。
松田くんが「渚、今日は飛ばすなあ」と感心したように言っていて、振り返ったら、淫らな顔つきの吉野くんが腰を振っていた。
それを見てまた興奮して、嬌声を上げてしまう。
ノルマは20分以上オーバー。
結局俺は3回イッて、吉野くんも、文字通り精魂尽き果てるまで俺の奥を突き続けた。
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