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18.
「お、西じゃん!おっはよー」
新学期。隣に腰掛けた級友に笑って挨拶を返す。確か今日は昼前に解散だったはず、と思考を巡らせていると。
「なあ、そういや聞いた?」
頬杖をつく彼に首を傾げれば、やや抑えたトーンで言葉少なにこう語る。
「上條さんがやばいって」
「やばい…?」
とは。どの部類に当てはまるのだろうか。彼らが使う"やばい"には、多量の意味が含まれることを知っている。
「んん、なんかさー…やつれた?っていうか。痩せたのは確かなんだけど、逆に……こう、色気が増してる…とか」
ここに来るまでに専らの噂だったぞ、と。
何を返したかは覚えていない。ただ、すぐにでも会わなければと気が急いて仕方なかった。
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