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第11話

場所を移動して 寮にある柔道場。 「ルールどうするん?」 「いつも通りのでええで」 「おけー。」 いつも通りのとは、 待った無しの一本勝負。 殴っても良し 蹴っても良し 先に相手を床に倒れさして10秒カウント取った方が勝ち。 「兄貴勝ってください!!!」 「おう。 ユウ、約束忘れてないやろうな。 俺が勝てば何個でも言うこと聞いてくれるんやろ? なら、今何にするか言うわ。 ①別れない ②お前はこれからもこの先もずっと俺の ③寝室一緒にする ④結婚する ⑤お前を一生愛するから、お前も一生俺だけを愛せ。」 「…プロポーズか?」 それプロポーズやないか。 約束ってかプロポーズ… ドヤ顔してんな。 嵐を見ろ! 「あ、兄貴が神崎様にプロポーズした! あ、もう神崎様じゃないのか。なら緋悠様? 緋悠様にしよう!兄貴が緋悠様にプロポーズ!」 悶えてるよ。 神崎様が緋悠様になったわ。 様いらねぇ… てかさ、③ってそれ… 寮の部屋はそれぞれの鍵付き部屋とリビングがあるんだけど寝室を一緒にするって事は、 どちらかの部屋を寝室にして どちらかの部屋に服とか物置くってことか? いろいろ制限される気しかしない。 なんかあった時鍵かけれなくなるやん! あとさ、④の結婚するってアホか… どっちも男でどうやってすんや。 ま、まあ。俺が勝つから 勝つ。勝てよ俺。 俺の味方がこの場に一人もいないとは… 1番の味方が今回敵だからな。さみ、寂しくない! さっさと終わらしてやる。 スタートは嵐の投げたコインが床に落ちたら開始なので、 2人とも構えその時を待つ 「ユウいくで!」 「ん。」 こうして俺とセイの喧嘩の火蓋が切って落とされた。 ─ 「…っ!」 「…つっ!」 セイから飛んできた拳を避け 俺が打った拳を避けられ セイからの蹴りを避け 俺からの蹴りを避けられ コイツいつの間にか前より格段と強くなっとるなーとか コイツの攻撃当たったら痛そうだなーとか 思いながらも攻防しているんだけどさ 疲れてきた。 息が上がり暑い。 もうどのぐらい時間が経ったのだろうか。 たぶんそんなに経ってないんだけど 長時間このままの様な錯覚をしてしまう。 どこで噂を聞きつけたのか ギャラリーも増えてきたし そろそろ終わらしたいんやけどなー。 ここで、 セイの動きが突然止まったので不思議に思い俺も止まると、 「…!! ちょ、ちょおタンマ!」 え?今? 待った無しの一本勝負やのに タンマ? 「なんで?」 「……っ…んや!」 「は?なんて?聞こえんのやけど」 何をモソモソと喋りよんやコイツ。 はっきり言え。 「だーかーらー!勃ったんや!」 「…は?」

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