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第21話
特別チケットの『緋悠1日密着day』の日だ。
「緋悠?今日の予定伝えていい?」
楽屋でボーッとしていると
伊吹が来た。
「はーい。」
「まだ眠そうだな。」
「ん。」
「コーヒーいる?」
「いるー。」
彼もスタッフも今日の俺の特別チケットの為に
朝早くから集合して
バタバタと準備を進めている。
俺はと言うと、
何故か一緒にいた翡翠と龍も手伝いに行くと言い出し連行されてきたのであった。
伊吹がいれてくれたコーヒーを飲んでいると
…やっと眠気冷めてきた。
今思ったんだけど
なんで、翡翠と龍も準備手伝う!?
なんか可笑しくない?
伊吹に聞いてもいいモノだろうか。
このまま知らないフリをして楽しむのも悪くないかもしれない。
何かあるんだとしても
伊吹も翡翠も龍もスタッフの皆も
朝早くから集合して俺の為にいろいろと
してくれているんだから。
「眠気覚めてきた?予定話して良い?」
「ありがと伊吹!お願いします。」
「今日の予定は、ゲストさん達に挨拶して
その後すぐ雑誌撮影。
その次は3俳優VSゲストで
そしてその次は男だらけの合コンしてもらいます!」
挨拶ok
雑誌撮影ok
「3俳優って俺と翡翠と龍?」
「そう!」
なるほど。
だから翡翠と龍もスタンバってんのか。
vsと言う事は、
何か競うのだろうか?
とりあえずok
問題は次だ。
なんて言った?男だらけの合コン?
誰得だよ!
「伊吹…男だらけの合コンとは?」
「ああ。緋悠と翡翠と龍と俺が選んだゲストで合コンしてもらう感じ!」
「なんで!?」
女もゲストで来るだろ?
それなのにわざわざなんで男だらけ?
「合コンって言うか
ボーイズトークって感じだから
普通に話しながらご飯食べるのイメージして!」
な、なるほど!
ボーイズトークね。うん。
俺友達少ないしボーイズトークとかした事ないんだけどいける?
「お、おr「出来るよね?」…」
…これは
何を言っても駄目オーラ全開の時の伊吹だ。
「分かった。」
こうゆう時の伊吹は言ってる事絶対に曲げないから諦めるしかない。
「俺また準備に戻るからなんかあれば連絡して」と言い残し伊吹は控え室を出て行った。
どんな人が来るのかなとか
3俳優VSゲストって何するのかなとか
男だらけの合コン大丈夫かな?とか
ゲストの皆さん楽しんでいってくれるといいな
とか
とても楽しみな気持ちと少しの不安があるけれど
俺は俺なりに全力で頑張ろうと思う。
翡翠と龍だっているし、
失敗したとしても次失敗しなければいい
初めての事だから不安はあって当然
それ以上の楽しみな気持ちがあるから大丈夫。
俺とゲストの皆さんの為のこの企画なのだから。
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