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第23話

再び歩き始めた俺たち。 俺から離れた翡翠は何故か手を繋いできているが 離そうとしても離れないしもうこのままにしとこ。 翡翠に抱きしめられた瞬間 夕月学園組から殺気が出た気がしたが たぶん気のせい。 反対に詩音さんと葉月さんからは歓声が上がったんだけど…あの2人は俗に言う腐女子って人達っぽいな。。 そんな事よりも、だが。 聞けば絶対翡翠は答えてくれる なんで夕月学園ばっか?とか チケット当たった5名は誰?とか 全部聞いてもいいものか悩む。 たぶんチケット当たった5名を聞くのは大丈夫な気がする。夕月学園ばかりの理由は今は聞かない方がいい気がする。 とりあえず、前者だけ聞こう。 「翡翠?チケット当たった5名って誰か知っとん?」 「え!?あ、お、俺…わっかんない!」 「そか?」 これも聞かない方が良かったやつだったらしい。 なら、これ以上聞けんな。 と、思っていると雑誌撮影現場へ到着した。 「緋悠!今日が特別チケットの日だったのね!」 この人は俺専属カメラマンの 久川 初音(ひさかわ はつね)名前も喋り方も女だが 見た目は金髪ツーブロックで両耳にジャラジャラとたくさんのピアスがついてあり体格もガッシリしている正真正銘の男だ。 「初音、今日も良い感じによろしく!」 「任せて!私以上に緋悠を上手く撮れるやつなんていないわよ!」 そして撮影開始─ カシャカシャ 「緋悠!良い感じ!」 カシャカシャ 「流し目ちょーだい!」 カシャカシャ 「はい衣装チェンジ!」 ほーい。 「久川さんお願いがあるんですけど」 衣装チェンジを終え戻ると伊吹が初音に何か お願いをしていた。 「ゲストの皆さんと緋悠の撮影をお願いしてもいいですか?」 つまり、杏椰とかと一緒に撮るって事か! まあ、せっかくだしあんまこんな機会ないし いいかもしれない。 初音了承してくれるかな? 「私緋悠以外撮らないけど まあ、いいわよ!今日は特別!」 よっしゃ! 「ありがとうございます。 無理を言いますがよろしくお願いします!」 「初音!俺からもありがと。」 嬉しくて初音に近づくと 「きゃー緋悠が私にお礼言ってくれた! これはがんばるしかない! 緋悠がんはるからチャージさせてね」 と抱きしめられた。 いや、チャージってなんや……って思ったけど まあいっか。 「それでは今からゲストの皆さんとの撮影会 開催しマース! まず1人ずつ緋悠の所に行ってください。 だいたい1人5分で次の方と交代です 全員終われば皆で撮りたいと思います!」 1人5分って事は、指示でるかな? それともそのままの自分達的なやつかな? 「伊吹。それは指示あるやつ?ないやつ?」 「自然体的なやつのがいいかな?」 なら、指示無しか。 「了解」

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